示す動作と隠したい動作 | レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか?

示す動作と隠したい動作


マジックって本当に難しい芸能で
タネ仕掛けがあるからこそ
成り立ちつつも、その扱いを
きちんとしなければいけないっていう
難しさがあるわけです
  
そこに頼りすぎると、マジシャンの
個性は消えていってしまいますし
じゃあ、演出を!とかエンターテイメントで!
なんて言い始めると、大抵フォーカスが定まらず
マジックではなくなることがほとんどかと
 
その辺のバランスというか、センスっていうのが
数稽古とどのように教わってくるのか、っていう部分に
大きくかかわってくるとは思います
 
僕も20年近くマジックの世界にいますが
暗中模索で五里霧中って感じです
だからこそ、面白いともいえるのですが

ちなみに、僕はマジックの部分に対してのフォーカスが
強めに働いています
演出とか、エンターテイメントなんて大きなことは
考えないで、軸足はマジックにおいているつもり
 
さて、人の振り見て我が振り直せ、という言葉もある通り
他の方の演技を見て楽しむときもあれば
自分の学びにすることも(むしろ学びにする方が多いかも) 
 
先日他の方の演技を見て、感じたことがありました

現象としてはシンプルで、破った紙が復活する
というものです
ネタそのものは、古典的な物ですので
適切に扱えば、問題ありません
 
ただ、その方の演技を見ていて、気になった事柄が
いくつかありました
 
1つは、復活した後の絵(紙の表側)を最初に見せて
無かった事
まあ、これはオチとして取っておきたかった
というのでしたら分かります
 
で、もう1つ
復活した後、必要にネタのある側を観えないように
隠していたんです
もちろん、気持ちは分かりますが、そこまでしなくても・・
と思うくらいに
 
これって
「情報差を理解してない」のかな?と
 
ネタが前から見えない部分に隠れる、というのは
一般の方でも想像はできると思います
その上で、そちらを軽く改めたり、示すことで
お客さんの想像を超えて、不思議になったりということも
 
きちんとネタが処理されるので、むしろ
そっちを見せた方が良いくらいだと思いますし
きちんと扱っていれば、目に入らないようには
なっている物でしたし
 
むしろ、隠そう隠そうとして
体に緊張感が走ってしまうことの方が
マイナスだなあ、と
 
自分が知っているから、相手も知っていると
思ってしまうのは、よくあることですね

そこまででなくても、この情報格差を必要以上に
気にしてしまうって事はあります
 
ヒンバーワレットの上下のひもを、必要以上に気にしたり(笑)

デックの中にダブルフェイスを入れておいたとして
その理由は演者にしか分かりません
たとえ見えたとしても、堂々とひっくり返すような動作で
戻したり、何らかの処理をしてしまえば、問題ないわけです
 
相手の見ている状況と、自分から見えている状況は
全く異なっていて、その情報差を理解しておく
ってことは、マジックを演じるうえでとても大切だなあと
 
そして、経験上
演者の想像している以上に、相手にはいろんなことが
伝わりませんので、少々図々しいくらいで
ちょうどいいのかな、とも
 
その前に、自分の演じているトリックのどこがウケていて
何が伝わっていて、何は伝わってはいけないのか
ってことを冷静に理解しておかないとね


 
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