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英語でマジックを覚えてみよう 8:テーブルアプローチ

ELL75_yousyohondana20120620500-thumb-1195x800-5064久々のこのカテゴリー
最近あまりレストランマジックの
英文にあたっていなかった
というのが大きいのですが・・・

今回のターゲットは
ジム・システィの本
「The Restaurant Magic Reader」です
日本ではあまり有名な方で
はないと思いますが

「Magic Menu」という雑誌を出していて(た?)
そこに載せていた文章だと思うんです

僕はこのマジックメニューのバックナンバーも買った事があるので

で、この本には30個以上のエッセイが載っています
文体としては柔らかい物だと思うのですが、その分僕には
読みにくいんです

エッセイ1つが2ページから4ページくらいで
気楽に読み進める事ができると思います

そんな中で「Approaching a Table」というタイトルがついている
ものに、ちょっと面白い英文がありました。

Making an effort to be a real person first and magician second takes a lot of the fear and trepidation that a lot of restaurant workers feel when approaching a table full of strangers completely out of the equation.

これ、このエッセイの最後の1文なので、この1文で全てがまとまっている
わけですが、そういった内容以前の問題として、構文の判断が
結構面倒だと思います

何せ動名詞の主語、無生物主語からのSVOC
thatやwhenで節がどこまでなのかの判断
単語のレベルでもちょっと高いですし

頭から行きましょう
Make an effortは受験でも出てくるもので、努力するということ
その後に、不定詞の形容詞的用法ですね、いわゆる同格的使用法です

で、ココは単語レベルと言いますか、想像力の問題もありますが
andで同じような形の部分が並んでいますので、これらは連続して
1つの概念になっていると考えます

つまり、リアルパーソンが第1で、マジシャンは第2

これを分かりやすい日本語に訳すには、ちょっと経験が必要だとおもいます
これは翻訳などの経験ではなく、マジシャンとしてテーブルに入る
という経験です

そういった事からも、この本は、未経験の人が読んでも
学ぶものが少ないと思います
逆に、いろいろと壁にぶち当たっている人には、ちょっとした発見や
気づきを与えてくれる文章たちだと思います

つまりは
一人の人間として最大限を尽くすことが第一であり、マジシャンとしての事柄は第二であると理解しておくこと
と、ここまでが主語

少々意訳していますが、感じることはできるでしょう

で、本動詞がtake
無生物主語でこの動詞だから、基本的にSVOCかな?って予想しつつ
読み進めるのが、冷静な判断だと思います

で、目的語は?って見ていくと、同じような意味の単語が並んで
thatが来ています
まあ、同格の後置修飾と予想しそのまま行くとSVとあるので
予想通りでしょう

でも、次にwhenがあるので、またこの節がどこまで?
とちょっとイラつきつつ、進めます
すると、直後がing形

また動名詞か、それとも分詞か?
で、読み進めると、なんだか分けわからんことになっています・・・

ここで深呼吸

まず動名詞とすると、後ろに動詞がないので却下
とすれば分詞、主語+Be動詞の省略を読み取ります

で、この句が(意識的には節)どこまで?ってことですが
ココは品詞に対しての感覚ですね

strangers completely の所に違和感を感じて欲しいなあと

ly語尾は副詞ですので、名詞を後置修飾しません
となると分詞を修飾?なら前置するでしょ、1語なんだもん

となると、このcompletelyは後ろの語を修飾
同時に、ここで文が一回切れているということ

つまり、completely out of the equationがSVOCのCになるわけです
正確にはSVOMのMか?

ともかく、SVを副詞節として従属的にして、後半に意味の重点を
置くことが大事です
SVによってOがC/Mである、って感じ

で「たくさんの恐怖が」out of the equationだ
って言うわけですが、ここも面倒ですね
見たこともないような単語が出てきているし

僕個人は「out of」って苦手な語でして
今回はtakeとも呼応しているので、the equationから不安などを
取り去ってしまう、ということ

どうも中途半端な感じですね

a lot of the fear and trepidationとthe equation
が、ある意味で並んでいるわけです
こう見ると、語尾がionで並んで韻を踏んでいることも分かります

「本質的に同じことから、恐怖を取り除く」ってわけですが
何がおなじ?
こういった「ボヤッ」としたことは、主題に戻るのも大切
ここは「テーブルアプローチに関して」です

これ、直前みると、同じ言葉はwhenの句で存在しています
つまりはこの部分が本当は後置修飾されているのですが、分かるから
省略が起こっているのでしょう

その為に、何となく中途半端な感じがするのだと思います

つまりお客さんのテーブルに近づく際に持つ感情を
お客さんによらず(知っている人でも、知らない人でも)同じにする
ってことなわけです

equal our feeling when approaching a table
もし節形態にするなら、こんな感じでしょう

全体としては・・・
一人の人間として最大限を尽くすことが第一であり
マジシャンとしての事柄は第二だと理解しておくことで
知らないお客さんがいっぱいのテーブルに入る際
多くのマジシャンが感じる不安や恐怖心を
完全に消し去さることになり、常に同じ状態で
お客さんに接することになるわけです。

ってところでしょうか

彼の文章は、省略が多いんですよね
そこがあるから、軽く見える文体なのですが
補ってみると、意外に多量の事を省略しているんです

これも、経験者を相手に文章を書いているからでしょう
何となく感じる所がある、そこを大切にしているってことでしょうね

ですので、この本は中級者以上の方にお勧めですが
実戦的で勉強になりますよ


 
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