マジックの哲学:5つの基準
哲学なんていうと
なんか、難しいもの二感じますが
要はマジックに対する
スタンスというか
どれくらいマジックに対して考えて
演じているか、ってことだと思います
お客様の前でマジックを演じるとして
毎回、1枚のカードを選んでもらって
それを当てるトリックばかりを演じる
ってなったら、それは考え抜かれた
手順とは言えないものだと思います
つまりは、哲学なき演技ってことに
なるのかもしれません
例えば、上記のように何回もカードを
覚えてもらうような手順をしているなら
それはお客さんの負担を考えてはいない
ともいえると思います
また、キャラクターとして、コメディタッチなせりふ回しなのに
オープニングのトリックが、ゴリゴリのメンタルで
すごく不思議だったりすると、お客さんはそのマジシャンを
どう判断していいのか分からずに、楽しみきれない
なんてこともあります
この哲学に関して、これが正解というものがあるとは言えないのですが
スクリプトマヌーヴァから出ている
「レストランマジシャンズハンドブック」
では、5つの哲学が書かれていますので、この辺を基準にしておいても
よろしいかと思います
この5つを簡単に確認してみましょう
この哲学は、ジムペースのものです
第1は・・・
観客に好かれること、となっています
当たり前のことなのですが、観客から好かれてないと
マジックを見てくれませんし、仕事もなくなります
そして、これを考えていくと、セリフや演技の
正解、または正解に近いものが見えてくるはず
これは決して笑ってもらうということではありません
それは好かれることの1面に過ぎないはずです
この辺は勘違いしないようにしましょう
第2は、何を演じるにしても、必ずごく普通の道具を使う
まあ、この辺は難しい所なのですが
日本ではトランプを取り出すだけでも、怪しまれてしまうのですが
バイスクルって、アメリカではただのトランプですからね
こういったことを考えると、500円玉の方がいいでしょうけど
極端に変なものでなければ問題ないとは思います
この辺は逆に「何ですか、これ??」
って聞きたくなるくらいに変なものを使うっていうのも
アリになってくることもありますので
第3は立って演じるということ
これは、レストランでは、ほぼ絶対ですね
きわめて限られた状況下では、お客さんと一緒の席につき
座ったまま演じるってこともあるかと思いますが
基本的には立っていて、囲まれている状況で
いけるようにしておくのがいいでしょう
4つ目は、感情に訴えるものしか演じない
この辺はある意味で、海外の方の基準だなあとも思いますが
何か相手の琴線に触れるようなトリックができると
イイですよね
でも、ご飯を食べに行っている時に、思わず涙を流してしまうような
そんなトリックをたくさん見せられても、負担です
なので、たぶん彼の言っていることは
不思議を見て驚くとか記憶に残る、ってことを
言っているのだと思います
第5は、現象は強烈であるべき
気持ちは分かりますが、これがエスカレートしすぎると
現象にだけ頼ってしまいますので、ご注意ください
ただし、相手の感情を動かそうとすると
それなりに強烈な現象は必要になってくるでしょう
つまりは記憶に残るようなトリックをしましょう
って感じでしょうかね
以上5つの基準ですが、自身に当てはまるもの
当てはまらないと思われるものとあるかと思いますが
大切なのは、自身の哲学を考えて持つことです
そして、時間とともに少しずつ変化させて
ベターな状態にしていくことですね
この5つの哲学を、1つの基準として
考えてみてください
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