グレゴリー・ウィルソン　レクチャー | レストランマジック研究所 　戦略と戦術をお持ちですか？

先日行われた
グレゴリー・ウィルソンのレクチャーに
行ってまいりました

ちなみに、グレッグ・ウィルソンだと
他のマジシャンが検索で引っかかる可能性があるのですが
僕くらいの年齢のマジシャンは
恐らく知らない人でしょう

さて、それはさておき
僕がもともと彼に抱いていたイメージは
「カードスタント」や「インアクション」
「パイロ・テクニック」のような
カードの使い手でした

FISMでもカード部門でとっているわけですしね

それがだんだんと、即興スタイルのマジックに
移っていった、というイメージだったのですが
それが完全に覆されるレクチャーでした

彼自身、そういったストリートでのマジックを扱ったような
DVDをたくさん出していますし、ピックポケットや
ウォッチ・スチールも可能な人であることは知っていましたが
そういったラフなスタイルの方が、恐らくは得意なのでしょう

そういったスタイルだと、コンテストなどでは非常に
弱そうな気もするのですが、それでもきちんと
実績を出しているってことは・・・

まあ、底力が尋常ではないってことですよね

７年前にも来ていたそうで、その時には残念ながら
僕は参加していませんので、今回初、生グレッグでした

まあ、面白いったらありゃしない（笑）
もうねえ、容赦ないですよね

扱っているモノや商品は非常にシンプルなのですが
彼が演じると、一級のエンターテイメントになるんですよ
そしてそれがバカスカ売れる！
なんか、ダローに似ているかも

でも、ダローなんかよりもっとワイルドマン・スタイルで
ゆうきさんは「明るいスラいディーニ」と
表現していますね

うーんとね、もっと悪乗りしている感じです
グレッグは（笑）
東京ではOGAが見事に生贄になっていました
いや、ある意味完璧な人選
（OGAお疲れさま、あなたのおかげで面白いレクチャーになりました）

彼はインプロンプトだ、みたいなこと言っているトリックも
実際には非常に考え抜かれた準備や、熟練の技で成り立っている
ものばかり

Tシャツでいることも、ズボンのポケットのカットも
全て計算の上で演じているっていうのが
ほんと、容赦ないなあって思いました

結局、常在戦場の考え方で、常にマジックを
繰り出せるようになっているんですよ

レクチャー前半で質問をしてみたのですが
きれいにスルーされた感じで（笑）
分かっていて言わないのか、分からずに演じているのか？

いや・・言語化できてないだけで、彼の中では
形になっていないノウハウが山のようにあるはず
それが手に入れられないのは、ちょっと残念だったのですが・・

とはいえ、あのテンポやパワフルさは見ておいて損はないですので
今回見逃した方は、また１０年くらいしたら
また来るんじゃないですかね？

アマーもある意味で、傭兵のようでしたが
グレッグもそんな感じでした
商品のドックタグもしていますし

イイ年なのに、筋肉もすごいし、Tシャツが似合いやがんの
僕なんて、Tシャツだけでいたら入院患者みたいな感じになるのに

さて、１つ面白かったのは
レクチャーの最後の方でカードマジックを演じたのですが
なんとなく違和感を感じたんです

なぜでしょうねえ、FISMカード部門に出て結果を出す位の方なのに
カードを持っている姿に違和感を感じてしまいました

もちろん上手いし面白いけど、やっぱペンやチップには
敵わなかったなあ（笑）

若いうちなら、あの演技をそのままコピーって
考えちゃうんですが・・・
今では、彼と自分との距離が多少は測れるようになってきて
まあ、無理ですよ

エッセンスを取り入れて、もっとお客さんを楽しませることが
できるようにしていく、ってことですね

そうそう、もう１つ実感したことが
やっぱりね、彼が楽しい人なんですよ
だから彼の演じるマジックが楽しい

結局普通の時でも面白くもない人が、マジックを演じる時だけ
面白くなるのかって言ったら、そりゃ無理で
日常生活から、マジシャンとしてどうやって周りを楽しませようか
なんて真剣に考えている人には、勝てるはずもありません

ワイルドマンになれ、なんては言いませんが
マジックを見てくれる観客を楽しませたいなら
あなた自身が楽しい人になっていこう、って思うことも
必要だと思いますよ