プロマジシャンって?:プロの流儀
仲間内の話でたまに出るトピックに
「プロマジシャンの定義って?」
的なものですね
マジックの世界は、プロとアマチュアの境目が非常に緩やかであいまいです
だからこそ、僕は学生時代から
お金を頂く活動できたのですが・・
あいまいな境界なので、一般の方には
「これでプロなの?」
的な人に出会う可能性が高くなるわけです
マジックどうこうってことではなく
「仕事をする人」という意味で「プロフェッショナル」になっていない
点で、引かれるわけですが
僕自身の境界線は非常に幅広いもので
「お金を頂くからには、プロマジシャン」
という考え方です
分かりやすいですが、非常に幅広ですね
ただ、この定義?というか境界線の引き方と、また別に
「マジシャンとしてプロフェッショナル」
的な部分の縛りがあります
いろんな表現の仕方があるとは思いますが、とある起業家さんの
メルマガを読んでいて、見事に「プロフェッショナルとは」
についてまとめた一文に出会いました
その1文ですが
「充分かつ必要最小限」を実現できるかどうかではないか
というものです
例えば、仕事の時に体調が悪いとか、物を忘れるとか、遅れないとか
そういった当たり前のことはさておきます
十分かつ必要最小限という言葉に対して、色々なイメージを持つ人が
いるのも分かったうえで、僕自身が感じたのは
「動きの軽さ」
的な部分ですね
見ている観客に「十分な満足感」のような物を与えるために、山ほど
マジックをする人もいます
もちろんそれも手です、間違っていません
でも、必要最小限でそれができる人が
やっぱり本当のプロなのではないか?と
準備していない、とかではないんです
常に準備できているからこそ、必要最小限で行けるわけです
マジックを演じるたびに、デックを堂々と替える人っていますね
その人って「プロフェッショナル」なのでしょうか?
せめて、デックが替わっていることを悟られないようにすることは
必要なんじゃないでしょうか?
また、それほど何個もマジックをやらないと十分にならないのなら
それもまた、考えないといけないのでは?
先日、マジックランド主催の新箱根クロースアップ祭りがありました
ゲストショーのユージン氏も、実に身軽な格好で演技をされていました
これが本当のプロなのでは?
相手の求めているものを十分に提供し、そして必要最小限(に見える)
状態で、観客の前にいました
数年前にゲストだった、デビット・ベン
彼は30分くらいのステージショーの道具が、小さなポーチにまとめられていて
それさえあれば大丈夫な状態にしてあります
まさに「充分かつ必要最小限」を実現していると思うのです
もちろん、この【「充分かつ必要最小限」】のラインをどこに引くのか
ってこともポイントにはなると思うのですが、クロースアップのマジックしか
演じないのに、でっかいキャリーバックを引いて行くのって
【「充分かつ必要最小限」】を実現してはいないと思うんですよね
いくらでも道具を持って行っていい
準備の時間もかけていい
お金をいくら使ってもいい
そんな条件で演じるマジックって、あまりプロフェッショナリズムを
感じません
「無条件」って、アマチュアの特権でもあるでしょうし
好きなことをすればいいんです
そういったことからも、安易に「プロマジシャンです」って、自分の事を
名乗らない方が、楽しいマジックを演じられるのかもしれませんね
その起業家さんのメルマガからの文章を
無駄を徹底的に削ぎ落とすことで、
そこに洗練されたある種の美が生まれます。
(美しい作品、美しい文章、美しいビジネスモデル・・・)
増やすことも削ることもできないのが初心者、
増やせるようになればアマチュア、
削れるようになればプロフェッショナルです。
さて・・・
バックの中身を、少し整理してみようかな・・・
手品・マジック(趣味) ブログランキングへ
プロマジシャンのなり方:2つの方向性 | 2017年08月30日
マジシャンとして開業する? | 2015年09月05日
はやふみ | 2015年04月08日