メンタルマジックと指示のクオリティ
マジックを演じる際には
大抵の場合、起こる現象を先に言わない
というのが鉄則
これは最後まで、お客さんのテンションを保つため
だったりもしますし、方法論が透けて見えたり
しないようにだったり、頭の中での再構築ができない
ようにするためだったりします
とにかく、実用的な部分がしっかりと
存在するわけです
でも、破っていけないわけではなく
先に言ってしまい、エフェクトの強さを上げる
ということも可能のはずです
言葉の使い方1つでも、様々に変化する
マジックとは面白い芸能です
さて、とはいえ、相手に伝える情報が少ないと
相手にとっては
「自分はいったい何をしたのか?」「何が不思議なのか?」
などが全く分からず、最後の結果を見て
ただただ演者のテンションだけが高くなっている
なんてこともあり得ます
先日も、とあるメンタルマジックを見て
(いわゆるオープンプリディクションでした)
お手伝いしてくれた人は、何が行われているのか
全く分かってないようでして・・・
まあ、それらを見ている観客には不思議に見えたと
思いますので、完全に滑っているとは思いませんが
もったいないなあ、というのが感想です
じゃあ、どうすればいいのか?ってことなのですが・・
まずはシンプルに、余計なことを言わないようにするんですよね
最小限の情報がどの位なものなのか、演者がしっかりと
分かっておくってことです
関西系の方に多いのですが、エフェクトとは関係のない
笑いのための喋りが長くって、肝心な指示が
伝わってないとか
なんだろう、本末転倒なマジックになっているのを
見かけることが多い気がする
下手に情報量を多くすると、理解に時間がかかりますし
だったら、最小限の量にすべきかと
そしてもう1つは、指示をわかりやすくする
ってことのような気がします
単語レベルで分かりやすい物にする、ということもそうですし
伝える順番などもそうですね
例えば、子供相手に
ではトランス状態に遷移しますので、恐怖を感じることなく
リラックスしたイメージを脳内に投影してください
って言っても、ぽかーんでしょ?
はい、深呼吸して~、OKじゃあ目をつぶって
いいっていうまで目をあけないで、体に力を入れないでね
位なもんじゃないですか?
相手に伝わる言葉のクオリティを上げるってことも
これまた大事ですね
受験の現代文で、要約問題ってありますが
あれは、重要なポイントを見つける力と同時に
それをどこまでギュッとまとめられるのか「語彙力」を
見ていることがあるわけです
指示でも、ギュッとまとめたいところですが
まとめすぎると、抽象度が上がり過ぎるので
理解に時間がかかります
だとすると
やるべき行動を動作も踏まえて教えるとか
時系列に並べて、でも単語をちょっとはしょるとか
そういった形にするのがいいのかと
大事なのは、相手にきちんと動作の意味と
その目的を伝えることなのかな?と
単純な動きの指示だけだと、分からない部分が出てしまう
可能性がありますが、その目的が分かっていれば
無駄になるような動作はしなくなる可能性が高いと思います
メンタルの難しさは、こういった部分ですね
ただし、そのサトルな仕事がばちっとはまると
面白いんですけどね
メンタルマジック・メンタリズムを演じる際には
意識をしてみてください
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