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ダローのレクチャーにて:技法の使い方

ダローと小林洋介箱根クロースアップ祭りで久々に
来日していたダロー
縁あり、通訳という大役を仰せつかり
非常に充実した1日を過ごすことが
できました

この幸運を、本当に感謝しています

御年60歳
既に、おじいちゃんと言ってもいいくらいの
年齢だとは思いますが
10代前半の娘さんが2名いるそうで
かわいくってしかたないようです(笑)

さて、ダローと言えば、1982年にFISM1位を取り
その後特にジャッジとかもやっていないようで
ちょっと解せない感じではあるのですが・・

1980年代から90年代を引っ張ってきた方ですが
そのテクニックは、今流行りのモノから見たら
確かに一昔前、と感じる部分もあります

でも、スタンダードというか、オーソドックスというか
そういう感じになってしまっていますので
オリジナリティやユニークさにそれなりの価値を置く人たち
から見たら、面白みのないものになるかもしれません

そして、もう一つ、昨今のマジックおよびマジシャンと
異なる考え方の部分があって、その点を聞けただけでも
ダローのレクチャーに出た甲斐があるってものです

何かといえば・・・

「相手の頭の中にある事柄を、強化させるために技法を使う」
ということ

つまりは、不思議を起こすためには、できるだけ技法を使わない
って言い変えられるかと

これは、ダローの信条である、エンドクリーンを作るため
という部分もあるでしょう

結局技法を行う瞬間って、演者に怪しさが出てしまう
ってこともあるでしょうし、何でもないタイミングで
テクニックを使った方が、観客も意識が緩んでいる状態なので
効果的でもあるわけです

レクチャーの非常に大事な部分であり、実例を交えると
とても分かりやすいのですが、まあそれは実際に
参加した方の特権ということで

さて、そういったことを信条にしているマジシャンの
レクチャーやワークショップなのですから
そのクリーンさをいかに作るのか、また手順構成などに関して
ってことに軸足は置かれるはずです

ただ、昨今のマジックは、現象のためにゴリゴリに
テクニックを使うことがほとんどなわけでして
そういったことからも、ダローのトリックなどは
パッと見簡単に見えたり、退屈に感じたりって所が
あると思います

見ている人が集中して見ていて、現象が起こるまさにその瞬間に
一番ハードなテクニックを使わないといけない
なんて手順が昨今溢れてません?

または、そういった手順を「イケてる」って思ってません?

分からなくはないですが、それって演者にも観客にも
ハードだと思うんですよね

趣味で演じられる方なら、たまに演じる位でしょうから
いいとおもうのですが、毎日決して良い環境とも言えない場で
決して味方ではない人を相手にマジックをする場合には
それは避けた方がベターな気がします

っていうか、そんな感じの「今風」なマジックがお好みの方が
ダローのレクチャーとかワークショップに行っても
好みのものが手に入りにくい、ってことは
なんとなく感じますよね

もし感じてなかったなら、そっちの方がやべーぞ、ってことで
相手は当代随一と言ってもいいくらいのマジシャン
そしてレクチャラーとしても優秀な方です

もしそんな方のレクチャーを受けて、得るものが少なかったら
まずは自分の持っている、マジックを受けとめる器を
確認してみた方がイイですよ

後は、自分の持っているマジックの好みってものを
自分で分かっておいた方がイイですよね

もちろん、僕自身はどちらかと言ったらダロー寄りの
スタンスの方が好みです

今までにない技法の使い方を学べたのですから
少し意識していきたいと思います

60になっても、あれくらいパワフルに演技ができるように
なっているといいなあ・・・


 
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