マジックの戦い方:孫子の兵法から
マジックの世界には
読書家の先輩たちが多いのですが
基本薦めてくれるのは
マジック関係の外国の書籍などか
エンターテイメント関係の書籍で
その他の分野に関してのアドバイスを
聞くことは皆無です
マジックを生きるための
仕事としていきたい人間には
むしろ、どうやってビジネスとしていけばいいのか
どのように仕事を取ってくればいいのか?
そういったことを学んだ、参考になった
といった本の方が知りたいと思うのは
おかしなことでしょうか?
様々な事柄を勉強するために本を読んでいくと
どうにも中国古典あたりをきちんと読めば
もう出きってるんじゃないの?
と思うことも、しばしば
四書五経あたりは、ホント高校生あたりで
読んでおけば、かなり人生が変わったはずなどと
後悔もあるわけです・・
さて、そんな中、ある意味で、フルコンタクトでの戦いを
するのが、現場のマジック
勝ち負けって言葉は好きではないですが
相手を楽しませることができれば、こちらの勝ちなわけで
戦略・戦術を学ぶことは、決して間違ってないはず
下手なマジックの本を読むよりも
プロフェッショナルを目指すなら
クラウセヴィッツの「戦争論」を
読んだ方がいいのかもしれません
僕としては、西洋の本を読む前に、中国古典には
山ほど戦略・戦術の本があるのだから
そっちをお勧めしますよ
で、孫子の兵法を読んでいるのですが・・
正確には、孫子を紐解いてくれている書籍を読んでいます
孫子によると、基本的に戦いは情報戦
分かりやすくいってしまえば、だましあいだと
まあねえ、有名な一節でも
戦って勝つのは、いい勝ち方ではないって
言っていますし
相手との情報戦で有利に立って、相手の虚をつく
というのがパターン
マジックなら、こちらの方が圧倒的に
情報戦では有利に立っているはずなんですよ
だって、色んな秘密を使うのですから
でも、マジシャンって、こちらの持っている情報と
相手の持っている情報差を、小さく考えるような
気がします
そうすると、妙に凝ったことをしないと気が済まなかったり
確かに情報戦であからさまに勝っているので
そのままいけば、完全勝利でしょう
でも、単純な勝ち負けではなく、楽しんでもらうためには
圧倒的な勝ちって・・・相手はあまり、楽しくないのでは?
もちろん、相手の力量とか情報量を見くびってはいけないのですが
この情報格差に関しては、意識した方がいいと思います
そして、もう1つ、僕がいつも意識しているのは
「自分を小さく見せること」
です
相手がこちらの力量を、誤認してくれると
いくらでも隙ができますし、ちょっとしたことでも
感動してくれたり
まあ、これもだましあいの1つ
相手に虚を示し、こちらの実を悟らせないようにするわけです
逆に、相手がこちらを最初から見くびってくるなら(笑)
自分を大きく見せる虚を作り
相手を翻弄するってこともアリなわけです
単に勢いで風呂敷を広げるのではなく
戦術として、虚を作り出して
戦いに勝てるようにしておくっていうのも
1つの戦術です
孫子 計篇に
兵者詭道也、故能而示之不能、用而示之不用、近而示之遠、遠而示之近、利而誘之、亂而取之、實而備之、強而避之、怒而撓之、卑而驕之、佚而勞之、親而離之、攻其無備、出其不意、此兵家之勢、不可先傳也
と、ある通り
適切なだましあい、意識して見てください
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