会話の基本:舞台でも同じ
クロースアップマジックを演じていると
比較的頻繁に言われることとして
「マジシャンは手先だけではなく
口も達者じゃないとダメですね」
なんてことがあります
ぼく、決して口が達者だとは
思ったことないですし
コミュニケーションのクオリティが
低いからこそ、様々な勉強を
しているくらいなのです
正直、クロースアップでお客さんとのコミュニケーションを
維持することは、比較的簡単だと思います
だって、言葉が届く距離ですし
もっと言えば、言葉が使えるわけですから
ステージでは、言葉が届かないこともあれば
サイレントなら言葉がつかえないわけですし
じゃあどうすればいいのか?
結局、コミュニケーションであることに変わりはなく
その手法をステージ向けに変形させることを
意識しておけば、本質的には変わらないはず
ワニブックスPLUS新書から
「会話の天才」
という本が出ていますが、その中の章で
会話における7つの基本
という章があります
その中の1つに
「つかみは大事」
というものがあります
やっぱり、最初の一手は重要です
ではステージでは、どうすれば?
下手な考えを持つよりも、先人の知恵をそのまま
借りてしまった方がいいでしょう
タマリッツの「5ポインツ」の最初の章は
「視線」
舞台に出てマジックをする前に、まずは
視線でお客さんとコミュニケートする
と言うことです
演技を始める前に、観客全体を見まわす。
観客の頭を扇子で横向きにゆっくりあおぐように
視線を巡らせる。
この本を読んだからでしょうか?
僕がステージに出た際にも、まずは客席全体を見渡します
例え少し時間がかかろうが全体を見る
これだけでも、観客との接点ができますし
マジックを見る準備が整うと思います
特にクロースアップ出身のマジシャンだとこれができません
舞台に出て、すぐに演技をしたくなってしまうのですが
経験上それは逆効果ですね
準備ができていない人へマジックを投げても
あまりしっかりと見てくれません
それよりも、1度相手をしっかり見ることで
相手も見返してくれて、マジックに対しての準備になります
そしてもう1つ、これは5ポインツにも書かれてないと
思いましたが、非常に大事なことがあって
「お客さんを受け止める」
事ですね
ただ客席を見るんではなくって
相手の視線をきちんと受け止める事が大事
相手を見るだけじゃ、コミュニケーションでは
無いですからね
これもまた、クロースアップマジシャンには苦手なこと
一方的に相手を見て、マジックするって
それはコミュニケーションではないですからね
あまりステージに立つことの無いマジシャンですが
こういった小さなことを、きちんと忘れずに行うことで
演技のクオリティは上がっていくはず
タマリッツの「5ポインツ」には、こういった大事なことが
サラッと書かれています
恐らく、読むだけで実践しない人には
「ふ~ん」で終わってしまうでしょう
それに、すべき行動は書かれていても
その理由にはあまり触れていません
恐らくは、理由を書き始めたら、とんでもない分量に
なっていくでしょうね
しかも、知識レベルでタマリッツと同等でないと
その知識や情報を解説するところから始めないとなので
その手間たるや・・・
我々凡人は、タマリッツの言うことをまずは鵜呑みにして
やってみればいいんですよ(笑)
意識すべきは、会話をすること
相手をきちんと受け止めること
それだけでも変わります
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