機能と価格 ~ITRに関して~
マジックの道具を
買い慣れていない方などは
「高ければいいもの」
なんて思う人もいるようで
いきなり変に高いものを買って
自分の首を絞めてしまう
そんな人が、ちらほらと
いるような気がします
まあ「物を買う」「お金を使う」という事は、快感ですので
その快感を提供している、と考えれば高い金額をつけておくこともまた
お客様のためでもあります。
(フロイトの肛門期的とか口唇期的とか難しいこと考えなくてもいいよね?)
さて、マジックにおいては結局自分に合うものがベストなので
安いものでも、色々と試してみて、結局たくさん買ってみて
最終的にお金がかかるのは仕方ないのですが
その辺の所をちょっと、ここに記しておきましょう。
僕の得意な、スレッド特にITRに関してです。
リールに関しては既にいくつかの記事を書いていますので
参照していただきたいのですが
⇒ 「勘違いしていません?」
今回は、もう少し下世話に(笑)。
昔のリールって、馬鹿でかかったでしょ?
長さが60センチくらいあったんじゃないですかね。
基本的に上着の中にくらいしか仕込めない大きさでした。
何でこんなに大きかったか? 結局作るのが難しかったんでしょうね。
あとはそれでも十分に大丈夫だった。
そして、だんだんと開発されて、小さくても大丈夫なものができてきました。
ま、これはスレッドをほぐして巻いていく、という事が工業的にできるように
なったから、という所もあるでしょう。
デカいリールが万単位の金額でしたが、それが数千円で手に入るようになり
今市販されている、一番小さいタイプのリールは1000円程度で
手に入ります。
ただ、これは大きさ優先で、リールとしての機能は・・・です。
で、ここから再度使えるリールにもどり、アルファ・リールが作られ
この基本的な考え方を取り入れたI-BOSSサイズのリールが
今となっては2000円程度で手に入る。
このリール、正直一昔前なら、6000円~8000円程度のリールと
同機能を持っています。
さてリールの価格ですが、大きいと高い、と言うのは分かると思いますが
ある程度から先は、小さくなると高いんです。
PCとかだって、小さくするのが大変でしょ。
それと同じように、ある程度の大きさでいいなら、だれでも作れるので
大量生産のコストが押さえられます。
小さくなると、多分ミスも起こったり、破棄の量が増えるんでしょうねえ
ですから、一番小さいものよりも、その一回りか二回り大きい物の方が
少し安いんです。
I-BOSSサイズが安いのも、この理由でしょう
大きいから作りやすいし、失敗もない。
価格が高いからって、良いわけではないってことが、ここからも分かります
さて、現在恐らくデフォルトでは一番使えるのがアルファ・リールですが
全体的に華奢なために、ある意味で壊れやすい、と言えるでしょう。
先日結果的にアルファリールの改造をすることになったのですが
まずはボビンが非常に小さく、動力ゴムの交換は、まず不可能です。
かなりの力技で交換をしましたが、正直安定した改造方法は見つかりませんね
そして、ボビンが細いという事は、スレッドを何重にも巻かなくてはならず
それはそれで面倒な作業です。
何に使うか、と言う部分を考慮すれば、アルファリールでも十分に
使えるものだと思いますが、個人的にはあまり使う気にならない
リールではあります。
ただ、市販のリールの中で、テンションのコントロールが後からできる
と言う点では、かなり実用性が高いものだとは思います。
あらためて、道具は自分に合うようにする
その為のスキルが必要だと、感じた時でしたね。
そして、意外に僕はそのスキルがあるという事も再認識です。
十分な想像力をもって、試行錯誤をすることだけが、人の持っていない
テクニックを身につけることになるようです。
僕自身演技にスレッドを多用するわけですが
必要な知識とスキルは広範に必要です。
スレッドそのものに関しての知識はコチラ
⇒ 「All about Practical Invisible Thread Work」
リール改造に関しての流れ・スキル・道具等はコチラ
⇒ 「All about Practical Invisible Thread Work リール改造編」
これらの事柄は、あくまで前提条件となり、その後でマジックそのものの
ハンドリングに進みます。
逆に上記の知識やスキルを持ち合わせていない人が
僕のギミックを手に入れても、結局は高いおもちゃで終わるだけ。
どうせスレッドが無くなり、リールは壊れ、そのメンテナンスもできない。
高いお金を出したって、その価値を引き出すためのスキルも
一緒に身につけないとダメですよ
もしそれなりに真剣にスレッドワークをしたいなら
上記のコンテンツで学んでください。
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