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マジック見せて!:マジックの範囲

hand-166442_640現場に出ていて
マジックを演じた後に
さも当たり前のように
「種明かしは無いの?」
などと言われることもあります
 
または
「種明かし無いなら見なかったのに」
とか
 
この種明かしも
「自分もマジックを演じたいから」
という意味合いでの言葉ではなく
単に
「タネ・仕掛けが分からないという状態が気持ち悪い」
から発せられている、としか思えないのです

マジシャンに、特にプロのマジシャンのマジックを見る場合
基本的には「だまされる」状態になるはず
それを受け入れる準備もないのに、見たいっていうの?
 
まあ、この点に関して、マジシャンの側に来てしまうと
まったく分からない事柄なのですが
なんとなく、答えの糸口になるようなことが見えた
瞬間がありました

それは某プロがきわめてオーソドックスな方法で
シルクを消す、というマジックをカジュアルな場で
見た人が発した言葉でした

お母さんと子供さんがいて
極めてカジュアルな場で
「マジック見せて」と言われたので
ちょっと演じてみた、という状況です
 
もちろん、シルクが消えて不思議なんですよ
マジックは上手くいっています
でも、見た人は満足してないわけです
 
最初に発せられた言葉が
「ハンカチをどこに隠したのか、分からない」
という言葉でした

いや、正確にはね、大人なら、この状況は
「ハンカチが消えちゃったねえ!?」
とかって子供言うべきなんじゃないの?

子供に言う、という点はともかく
「隠した」のではなく「消した」という表現が
出来ないといけないと思うのです

この言葉だけでも、マジックで表現していることを
正確に?といますか、冷静に?捉えられてない
ってことを表現していると思うんです

そして、とどめは「分からない」ということ
 
分からないこと、前提でマジック見たいって
言ったんじゃないの?

これがマジシャン的な考えなのですが、これを逆に考えて
「分かると思って言っている」または「分かる所までがマジック」
と思っているのではないか?と

つまり、マジックを見ることは
種明かしもセットになっている、ということが
一般の人に取っての「マジックのフレーム」なのか?と
 
恐らくこのフレームを持っている人は、想像以上に
多いのではないかと思います
 
そして、マジックを見て自分の思考や感情が揺れることを
分かっていなくって、そういった揺れが起こると
マジシャンに対して攻撃的になる人も
 
いや、その揺れって、あなたが勝手に起こしたもので
それを他人のせいにするって・・・
マジシャンにとってはいい迷惑です・・
 
そして怖いのは、親がこういった言葉を使っていると
子供もそういったスタンスで、マジックに触れるように
なってくるわけでして

マジシャンに対して風当たりの強い人たちの連鎖が
生まれていくことになるのですよ
 
まだまだマジシャンが、世間に広く受け入れられるようになるには
時間がかかるなあ、とちょっとしたことからも
感じてしまったわけです
 
そして、もちろん、マジック見せてと言った親子は
不満足な感情を抱えたまま帰っていくわけです
(正確には満足したのかどうか、僕には分かりませんが、言葉の調子を聞く限り「求めた物」を手に入れてないことは確実です)
 
でも不思議は成り立ってる、マジシャンはその仕事をして
失敗もしていないのですが・・・
マジックを見た相手を満足させているとは言い切れない

さて、この齟齬はどうすれば起こらないのでしょうね?
 
僕に浮かぶのは「マーケティング」という言葉が
解決の糸口となるような気が・・


 
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