マジックは人を映す鏡 | レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか?

マジックは人を映す鏡

悩む「マジックを教えて!」
なんてよく言われますが
教えてみると
全くできず・・・

別にむずかしいわけでもないのに
というのが、マジシャンの感覚
正直イラつくことも・・・

あれは何故なんでしょうね?

先日「裏・接客の魔法」の音声でもお世話になっている
庄司タカヒト氏と、こんな内容の事を話していました

スクールで教えてている庄司氏だからこそ分かったその理由を
聞いて、僕は少々唖然としました

庄司が教えているのは、比較的若い人からお年寄りまで
結構な幅があります
そして、その歴も長いです

「若いころには、何で分からないのだろう、って俺もイライラしたよ・・」

結論から言えば、自分の脳の中で、きちんと区別がされていないから
マジックができない、という事です

どんな区別か?

準備と演技の区別ができない
自分の目で見ている物と、相手の目に見えている物の区別ができない
表の仕事と裏の仕事の区別ができない

こんなところです

庄司氏が話してくれたのは、少々お年が上の方への教室で
カードマジックを教えた、と

4枚のAが出てくる、ほぼセルフワークのトリック

で、生徒さんの一人が
「先生、前回のカードマジックをもう1回お願いします」と
ここまでは、よくある風景ですし、熱心な生徒さん

で、庄司さんも
4枚を抜き出して、1枚はひっくり返してこう
もう1枚をここへ置いて、余分なカードを・・・
とセットを示し、全体の流れを行って現象を示したそうです

そして最後、究極の言葉が飛んできて

「で、先生、4枚を抜き出すところから相手に見せて行うんですか?」

庄司氏は冷静に
「洋介、ここからなんだって!」と

どこまでが準備でどこから演技なのかわかっていない
先生に教わったことを、とりあえず追っかけて動くだけでいっぱいいっぱい

もちろん初心者ならそれも分からなくはないですが
自分で「マジックをしよう!」って思うなら
何が不思議な点なのか? どうすればそれが相手に伝わるのか?
そういったことに頭をめぐらさないのでしょうかね??

結論からしたら、そんなことに頭を働かすなんてことはしないのでしょう

元々の性質的に、そんなことをしない人もいますし
マジックをやっていても、あくまで自分の目から見えるものだけを
楽しむ方もいます

人に教えても、その通りにやらない人っているでしょ
意図的に行わない人もいれば、本当にできない人もいます

言っていることが理解できない、って感じですかね

そこを超えても、要は段取りを追っかけるだけで
何を「見せて」何を「見せない」のか、を区別できない人もいるわけです

ただ、そういった人たちはちょっと指摘すると分かってくれることが
多いようです

要は「タネがばれますよね」的な表現をすれば分かってくれるので

とにかくマジックは難しいです
そして、その人自身を映し出すものだと思っています

どれくらい、自分の仕事を理解し、どれくらい不思議の表現ができ
どれくらい相手の視点で物事を考えられるのか
そんなことが総合的に問われる仕事?なのですから

マジックを演じている所を見ると、如実にその人が映し出されます

また、安易に「教えてくれ!」って言うのは、自身の器の小ささを
端的に現してしまう可能性がありますので、注意ですね

もし教えてくれる先生が、上記のようなことを理解していない人なら
その人から教わったマジックなんて・・・
ああ、恐ろしい~


 
今回の記事が、あなたの役に立ったのでしたら、ぜひクリックを!!

手品・マジック(趣味) ブログランキングへ

次の記事 »
前の記事 »
トップページへ » レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか?

関連記事のページも合わせてご確認を

この記事へのコメント

レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか? TOP » マインド系, マジックに関して, 日々の徒然 » マジックは人を映す鏡