「センス」って何? ~使う場面などからその意味を~ | レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか?

「センス」って何? ~使う場面などからその意味を~

マジックだけではないと思いますが
何かを習得?などをしようとしていると
その「能力差」のようなモノを感じることがあります。

なんと言語化していいのか、難しいのですが
多くの場面では「センス」という言葉で
表現されているのではないでしょうか?

センスのある・なしと言うものは
確かに如実に存在すると思うのですが
それに関して、具体的にはどういった事なのか?
また、センスを磨くための作業はどのような事をすればいいのか
なんてことは、全く分からない状態です。

たまたま最近、考えていることがあり
「センス」と言うものの一端を
捕まえられたのかもしれない?という
感覚にも。

なので、今回はセンスと言うものを
ちょっと深堀してみたいと思います。
あくまで僕の中での言語化なので、ピンとこない方も
いるかと思いますが、何かの参考にはなるはずです。

日々の言葉の使い方から考えてみた

あくまで個人的な言葉の使い方になりますが
日々の中で、僕は
「センスが無い」
と言う事があります。

例えば、上りのエスカレーターから降りた直後に
そこで急に止まるとか
電車の出入り口にいる人で、扉が開いても
通りやすく体を動かすとかしないとか。

そういった人を見ると「センスが無い」
って、僕は表現します。

自分で思っても、なんでそういった行為を見ると
センスが無いと表現するのかは全く分からないのですが
でも、「センスが無い」か「品が無い」って表現をしますね。

逆になんでそういった行動がとれるのか
色々と思考をしてみました。

周りが見えてない、とか
気が使えないのか、とか
空気が読めないのか、とか

そういった人たちを観察してみて思ったのは
「この人たちの認識の中には、自分しかないんだろうなあ」
という事でした。

それが、良いとか悪いではなく
自分の事を認識するだけでいっぱいなのではないだろうか?
もっと言えば「世界は自分で出来ている」と言う感じでしょうか??

そんな世界に住んでいるなら、そりゃあ「他人」は
見えないでしょうし、そんな存在が何か感じるなんて
思いもよらないでしょう。

もう少し、言葉を磨いていってみると
「他人を認識する力」
が、センスと言える部分があるのだろう、と。

コレ、よく考えれば当たり前の言葉の意味になってきて
センスって、要は感覚器の事ですからね。
センサーって受信する部分の事ですから、語尾のORって
そういう事をする人、みたいな意味ですし。

受信する人、受信できる人、そういった人の事を
「センスがある」って言えると思います。
もしかすると「センサーの感度がいい」と言うのが
分かりやすい表現になるのかもしれませんが。

センサーに関して、もう少々深堀を

では少し「センス」という事を磨いてみて、意味している所は
「差分」なのではないか、という事でした。

もともと、人間は差分しか反応できませんし、理解もできません。
元々の物差しなどが無く、絶対的なものとして何かを理解するのは
ほぼできないか、非常に困難です。

ここから考えると、センスがあるという事を分かりやすい言葉にすると
「差が分かる」
という事なのではないか、と。

エスカレーターの上りきった所や、降りきった所で
平気で止まって動かない人には
後ろから来る人の速度と自分の速度の「差が分からない」
という事なのかな、と。

そして、そういった運動エネルギー差によって
どういった事が生み出されるのか
想像ができないのかな?と。

乗り物の扉の所で、なぜだか頑として動かないような人は
自分が障害物になっていて、乗降の邪魔になり
時間を浪費して損をするという「差が」認識できない
ということなのかな?と。

そんな風に考えていってみると
自分と他人の差分が分からない人がいて
その差分が理解できてない人へ
センスが無いと言っている、ようです。

ただ、前にも言ったように
「認識の中に自分しかいない」なら、そりゃあ差分はできません。
だって、その人の世界の中では差が生まれないのですからね。

それが良いとか悪いではなく
他人が存在しない世界に住んでいる人が
楽しいのか?ステキなのか?魅力があるのか?などと思うと
あまり好みではないというのが、僕の感想ではありますね。

では、差分の埋め方は?

さて、だいぶマジックから離れている所をさまよっていますが(笑)
つまりは差分を上手く扱える人がセンスがある人、とは言えそうです。
もっと言えば、小さな差分でさえ分かるとか、そんな人にセンスがあるっていうのは
なんとなく分かる気がしません?

ただ、実際に「差分」ってパターンは1つではないと思うんです。
沢山あるような気がするのですが、今僕が思っているのは大きく2つです。

一つには、純粋に「感覚器」が悪いから差分が認識できない
と言う部分があると思います。
簡単に言えば、目が悪いとか耳が悪いから、差分の認識が甘いというかできない
って言う事ですね。

これに関しては、感覚器を適切にするしかないでしょうね。
時に道具の力を借りて適切なレベルに持っていくという事で。
(メガネかけたり、補聴器したりって感じ)

もう1つには「差分が認識できない」という脳内の情報的な部分です。
これは細かくはいくつかありそうなのですが、基準がしっかりしてないので
差分が生まれないという事もあるでしょう。

または、基準そのものが無いというのもあるでしょうし
もちろん対象を認識できないというのもあるでしょう。

また基準はあっても、確認してみると比べる対象が無い
って状態なら、そりゃあ差分は生まれないので、センスも磨けないでしょう。

さて、ようやくマジックに戻ってきてですね、この分野のセンスがある無し
っていうのも、やっぱり「差分の理解」ってことになるかな、と。

何らかの手順があり、それに対して行った変更に対して
「センスがある」なんて表現したりします。
それは「オリジナル」と「理想」との差分を理解して
適切に手筋を変えることが出来たから、と言えるかと思います。

もちろん、マジックそのものだけではなく、人のふるまいや
無意識化の行動みたいな部分もこれが当てはまるかと。

とあるコンテストの審査員をした際に、コンテスタントの人が
妙にごつい腕時計をしていたんですね。
結構それがビジュアルなノイズになってしまっていて。

これもまた、自分の視線と観客(審査員)との視点の「差分」を
認識できていたら、恐らく時計を外していたと思うんですよね。

マジックの分野においては「センスがある」って場合
「差分が分かり、その解消ができる」って所まで含まれる感じなので
ちょっと大変にはなるのですよ。
実行できて初めて(相手に伝わって初めて)センスの良さが伝わるので
そこは大変かと。

さてさて、ではセンスを磨くためには何を?ってなるのですが
まずは基準をしっかり持つことですよね。
芯が無ければ、何にもなりません。

で、そのうえで差分を理解するためには、様々な情報を持っていた方が
差分が細かく生まれるわけですから、きちんと情報を持っておく
ってことが大事になると思います。

つまりは勉強をちゃんとするってことですよね。

もちろん、本当に天才的な感覚でセンスのいいものを
生み出せる人はいると思いますが、そんなの
かなり確率が低いわけでじゃないですか?

天才になるのではなく、確実にセンスを磨く方法として
勉強があると思います。

兵法にもありますが
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」
ってことですね。

自分を知ること、相手を興味を持って知ること
そこからどういった差分があるのか
理解をしていくことですね。

例えば、デックの持ち方1つにしても
センスのない人いますよね。

デックを持つ、と言うよりも
ワシッっと握るように持つ人とか。

まずはそれが良くないなあ、なんていう風に考えられないと
変えようとは(差分を理解しようとは)思わないですね。

で、自分のグリップと上手い人のグリップと何が違うのか
それを理解しようとしますね。
まず重要なのは自分の理解、そして他人の理解、そして差分の認識
って感じの順番でしょう。

多くの人は「困ってないから」と言う理由で修正しようとしない
っていうのが多いでしょう。
ただ、先に進んでいって、結局適切に持つことが基本だと
気づいた時には、差分がたくさんあり、直すのが結構大変になるのですが(笑)。

さてさて、マジック分野のセンスに関しては
認識だけではなく、行動まで含まれてしまうっていうのが
少々大変ですが、でも、今の自分とある意味で理想の状態との差分を
理解することからでしょうかね。

もちろん難しいことではあるのですが、差分の理解
これを意識しておくと、色々と好影響は生まれると思います。


 
今回の記事が、あなたの役に立ったのでしたら、ぜひクリックを!!

手品・マジック(趣味) ブログランキングへ

次の記事 »
前の記事 »
トップページへ » レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか?

関連記事のページも合わせてご確認を

この記事のコメント

この記事へのコメント

レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか? TOP » 未分類 » 「センス」って何? ~使う場面などからその意味を~