マジック見てると、疲れせませんか?:視点移動 | レストランマジック研究所  戦略と戦術をお持ちですか?

マジック見てると、疲れせませんか?:視点移動

クロースアップマジックを見ていて
よく感じる事柄の一つに疲労感です
 
決して観客に負担を強いない
芸能ではないので
仕方のない部分はあるのですが
ステージマジックを沢山見ても
この疲労感を感じたことは無いなあ
と思い、理由は何かと
頭をひねっておりました
  
記憶をしておかないといけないことや、参加による緊張も
もちろん疲労感への要因でしょうが
もっと物理的に疲れる部分があるような気がしました
 
要は、視点移動のせいで頭部および頸部を
頻繁に細かく動かすから
ということも、一因ではないかと
 
そしてこの演者として、この部分を意識して
手順全体のコーディネートをしていくことで
だいぶすっきりしたトリックになるのではないか?
とも思いました
 
もう少し具体的に言えば・・・

例えばコインマジックをするとして、現象が起こるポイントがあります

1コインの手順などだと、肘のあたりになったりするわけですが
これがもし、両肘、胸の前、右足の膝辺り
等で現象が起こったら、その部分を見るために
観客を首を動かして見るはずです
 
短時間に、細かな動きを繰り返されるわけですので
筋肉疲労が無いはずがありません
 
他にも、1枚のコインを消すと考えて
テーブルから取り上げて、観客に向けて示し
そこからコインを消すポジションに持って行ったとしたら
観客は3点を見ることになります
 
テーブル⇒コインを示したポイント⇒消すポイント

ということですね

これがもし、示したポイントと消すポイントが同じなら
視点の移動は1回のみ
疲労は確実に減るはず
 
疲れないってことは、観客の集中度合いも
下がらないはず
 
自分の演技が進むにつれて、見ている人の
テンションが下がっていくようでしたら
この視点移動がどのくらいの頻度で
どのくらいの距離行われているか
動画でも撮ってみるとイイでしょう
 
たとえ、非常に長い手順であっても
現象を起こす物理的な位置関係をできるだけ
固定すると、相手の集中もすぐに集まったりして
マジックの上でも効果的ではあると思います

もう少し分かりやすく言えば
上下・左右の動きをあまりしないようにするってことですよね
視点が動きやすくなりますので

他にも・・・
3フライ系の、スタンドアップで指先にコインを持って
出現消失を繰り返す手順を行うとして
コインが消える際には、コインのあった位置は動かさないようにして
他の部分を動かすわけです
 
こうした方が、消えた感じが強くなります
 
3フライ最後の1枚をドロップで消す、という手はよくありますが
コインの位置を変えないようにして、手を円運動させるのですが
この円の中心がずれると、消えた感覚が弱くなります
 
物理的な動きをコントロールすることで
相手の頭の中、心の中に届く「何か」が
かなり変化をするわけです
 
ちなみに、相手と正対している場合には
前後の動きは、消えてしまいます
(これは、百瀬師匠から教わったことです)
 
ただし、これらの事柄は
「自分の体がしっかりと固定される」
ってことが前提になりやすいですね
 
ただ、お客さんの前に立って、体を揺らしたりしないで
しっかりと立ってられることって、結構トレーニングが
必要なことです
 
猫背だったり、体がゆらゆら揺れたり
立ち姿がきれいではないって
ステージでもクロースアップでも
良い所は無いですからね
 
クロースアップマジシャンは、自分では気づかないリズムを
体で取っていたりします
 
これもまた、動画を撮ってみると恥ずかしいくらいに
気づいてしまったりするのですが
 
まずは、現象の起こる場所が、コロコロ変わっていないか
それにつられて、観客がテニスの観戦でもしているように
首を動かしているなら、その分量を減らすようにしてみましょう


 
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